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【インタビュー】トミー、トーナメントの敗戦と今後について胸中を明かす

前回大会のトーナメント決勝戦で、佐山に敗れ初代FTCヘビー級のベルト獲得に失敗したトミー・タロー。FFF旗揚げからエースとしての重責を担い、優勝候補筆頭に推されながらもベルトを逃したことのショックは計り知れない。試合後のコメントでは、その悔しさからか言葉を失っていたトミーが、ようやくその重い口を開いた。

 

トミー・タロー

あの試合を終えてから、自分でも色々と振り返ったよ。佐山との決勝は、偶然負けたというものではないし、奇襲のような形で不意を突かれて負けたわけでもない。お互いが堂々と向き合い、ぶつかり合った結果だし、観客にも熱い試合を見せられたという意味では、後悔はないよ。

とはいえ結果には悔しさしかない。最初のベルトを腰に巻くのは絶対にオレだ、と信じて疑わなかったからね。でも実際には、佐山がベルトを手に入れた。

 

オレに何が足りなかったのかと自問自答したよ。あの試合の映像も何度も見た。何なら、旗揚げ大会から全ての試合を見返したよ。それでようやく分かったんだ。佐山にあって、オレに無かったものが。

旗揚げ大会のメインイベントで、佐山がオレに放った奈落タイガードライバー。今思えばそれがこの結果のターニングポイントだったのかもしれない。オレはあの技を受けて、もちろん頭に来たんだけど、それでも「エースは切れてはいけない」なんて勝手な思い上がりで冷静に試合を続けていた。でもそうじゃないんだよ、ほんとは。

トーナメント一回戦で、松原がオレに対して放っていた鬼気迫る気迫。ちょっとその気迫に押されて苦戦したよね。そこもまたポイントだった。

エース然として、貫禄を見せようと無理に平静を装ったり、自分に向けられる殺気を余裕をもって受け止めようとしたり。もちろん絶対王者であれば、そうした態度でもいいのかもしれない。ただオレは絶対王者ではなかったんだ。そもそも王者なんて身分でもない。過去の栄光に縛られて、思い上がっていたんだよ、恥ずかしながら。そのことにようやく気付けたよ。

 

オレはもう一人の挑戦者でしか無い。エースは佐山だ。それはもう動かしようのない事実。だからこそオレは開き直って一歩ずつまた進んでいくしかないんだ。ベルトに挑戦する権利をまずは得るために。

佐山は決意を持ってレックルを離脱してチームPVBを作った。そして次の大会はそのPVBが全面的にフューチャーされるだろう。じゃあオレは何をするか?正規軍であるレックルを、リーダーとして引っ張っていくしかない。そこでプレゼンスを高めていくことが、いまオレが成すべき事だと思っている。

いまレックルのヘビーは若手の前川を除くとオレと津波くらいしか居ない。だからそこにもう一人、南プロ時代を知るやつを読んでくるつもりだ。契約の絡みもあって参戦はもう少し先になると思うが、オレと津波、そしてヤツの三人で、FFFのヘビー戦線を席巻してやるよ。楽しみにしていてくれ。

 

まずは次回、PVBの中心であるmohkoと戦いたい。そこからベルトへのステップを踏んでいくよ。