第十試合(メインイベント)「CMF6トーナメント決勝戦」時間無制限一本勝負
ローテ・クー vs ミスター・スバ
試合後の出来事
ローテ・クー優勝後の表彰式にて、杉本太一とザ・シダーのマスクを着用した男がリングに乱入! ザ・シダーのマスクを脱ぐと、そこにはミュラーの顔が。そのままそのマスクをローテ・クーに投げつけ、杉本がマイクを握り、セレモニー中の桑江社長を強烈に批判した。
杉本「まずはローテ・クー、優勝おめでとう。マスクマン主体という狭い世界でのな! あー、(観客を見回しながら)皆さん、FFFはマスクマン優遇が過ぎると思いませんか? まあ、祭りとしてならいいさ。お客さんも楽しんでいるしな。ただ、それでご褒美がベルトに挑戦ってのはちょっとずるくねえか? このミュラーを見ろ。頑張って頑張って結果を出し続け、やっとベルトに挑戦できたんだ。残念ながらタイトルマッチで負けてしまったがこいつの挑戦に至る過程には、誰も文句がないだろ? それを、出場者が限られるトーナメントで優勝したら挑戦権がもらえるというのは、どうなんだ? だから俺は今回ミュラーにチャンスを与えたのさ。マスクマン、飽きてたし。まあ、もう少しシダーに寄せろよ、バカ、と思わないでもなかったけどな。初戦で負けるし、お茶濁しに丸込みだけ使いやがって。それで勝ったから、そこは褒めてやるけど。…ちょっと話がずれたな。だが、ミュラーの件で、わかった事もあっただろ? 「中身」が誰だか見た目ではわかりにくい、ということだ。それで公平性の担保が取れるのか、俺は疑問だね。名を消してでもベルトを狙いに行く素顔レスラーが今後出ないとも限らない。だったら、素顔レスラーにも別の形でチャンスがあって然るべきだろ? YOSHITAKEもフミヤも、バトルロイヤルに勝って、マスクマンのお遊戯会に混ぜてもらって、喜んでる場合じゃねえだろ? それに、てめえのツラも出せねえような奴らが素顔で戦っている連中より強いとは、思わないんだよな。実際、シダーは大して強くなかったしな。ミュラーを始め、素顔でやってる奴らは、もっと自分を誇っていいと思うぜ? だからさ、マスクマンと素顔レスラー、どっちが強いか、試して見たいと思わないか? (再び観客を見回し)思いませんか、お客さん! 賛同する素顔レスラーは手を上げてくれ。チームなんか関係ないからな。あ、連絡はミュラーにね。俺は人をまとめるの苦手なんで。ああ、そうそう、なんならマスカラ・コントラ・カベジェラでもいいぜ。なあ、顔出しNG大会優勝者のローテ・クーさんよ。言いたいことは言った。あとは社長と、マッチメイカーに任せるぜ」
杉本の挑発コメントを受け、リング上には準決勝を終えていた宮城、そして2代目チーバガインとザ・ボルトが駆け付け、一触即発の事態に。ここで彼らを制して桑江がマイクを握る。
桑江「おい、杉本! お前らの言いたいことはよくわかった。そしてその気持ちも理解はできる。ただな、このFFFのリングはマスクマンの矜持を大切にしてる場所なんだ。それが最大限発揮されるこのCMFが、FFFで一番の歴史と盛り上がりを見せるイベントだというのが、それを証明してるんだよ。そんな中で素顔枠も設けて門戸は開いたつもりだった。それで足りないっていうんなら、その想いに賛同するやつをあと2人集めて、オレと、ここに駆け付けてくれた宮城に2代目、ボルトと戦え。それで決着をつけようじゃないか! わかったか!」
試合後コメント
ローテ・クー
優勝した気分に水を差されたな。しかも、元タッグパートナーにな…。少し寂しいが、仕方ない。まずはこの優勝を喜び、マジムンとのタイトルマッチに向けて気持ちを整えるさ。そして、まだアイツがガタガタ言うなら、俺はチャンピオンとして引導を渡すさ。
ミスター・スバ
前の試合でビートにあのような形で勝ったから、決勝も気を引き締めたつもりだったんだが・・・。ローテ・クーの必殺技の勢いに意識を飛ばしてしまった。せっかくの決勝を・・・。悔やんでも悔やみきれないよ。
その後の騒動? オレは担架で運ばれてたから知らないな。
試合後コメント(出場選手以外)
杉本太一
リング上で言ったことが全てだよ。俺もマスクを被っていたけど、ミュラーの成長を見て、もったいねえなと思ったのさ。マスクマン祭りは華やかでいいけど、他の若手にもチャンスをやって欲しいな、と。四街道とかもタッグベルトを獲ったけど、シングルでもできるところ見せたいんじゃねえかな。そういや、社長がマスクマン側に立つなら、自分の格好を見直さなきゃいけねえんじゃね?
ま、柄でもないことやっちまったな。本当にやるかな? マスカラ・コントラ・カベジェラ。俺、坊主似合うと思う?
ユリアン・ミュラー
似合う、いや、似合わないですね。
シダー…、杉本さんは自分がタイトルマッチで負けた時に、声をかけてくれました。最初は自分が休みたいだけかと思いましたけど、思ったよりちゃんと考えていてびっくりしました。そういえば、チームPVBの代表もマスクマンですけど、どうします? 自分は、今回のことで杉本さんについていくと決めましたが。
獣神ダンディー・桑江リョウ
なんなんだ、あいつら。せっかくのCMFの優勝セレモニーを盛り下げやがって。言いたいことがあるならオレに直接言えばいいのに、リングを使いやがって。
でももう始まってしまったことだからな。決着つけるしかないだろ? リングの上で話したことが全てだよ。
アルベルト 宮城
ずっと出続けて、今年ようやくもう一歩のところまで来てたんですよ。そのマスクマンとしての覚悟っていうんですか?出場するだけでも覚悟がいる大会なのに、それをけなされた気がして我慢ならないんですよ。やってやりますよ、マスクマンの意地にかけてね。
2代目チーバガイン
おい!見ただろ!今年も最下位の儀式をさ!それをお遊戯と言ったあいつ等の事は到底許せないね。それも飽きたから終わりって表現しやがった。消滅したチバンダー…だけじゃない、はかなくも散った連中を杉本だってミュラーだって知らないとは言わせねぇぞ!!
仮にもマスクを被ったのに、マスクマンの気持ちが分からないのかよ!!これはヒーローだヒールだなんて立場の問題じゃない、全マスクマンの命運そのものをかけてヤツ等を迎え撃つ!!
ザ・ボルト
杉本の言っていることはもっともだ。ただ、今回最下位決定戦を戦って感じことで言わせてもらえれば、マスクを賭けて戦うことの意味は思っていた以上に大きい。ということ。今回のチバンダーとの戦いも「オレが負けるべきではないか。」という気持ちが浮かんだ瞬間もあった。そんな気持ちをも乗り越えて悔いのない試合をする。相当の覚悟で挑んでいることはわかってほしい。
そして、そのCMFの最後にリングインしてきた杉本とミュラーの覚悟もリスペクトして、その気持ちをプロレスで受けてみたい。そう思ってリングに上がらせもらったよ。プロレスで決着だ!