初夏とはいえないくらいの陽の光が降り注ぐ5月、タカシ・コンドーがcon.roomのオフィスを訪ねてくれた。
珍しく彼から話があるとこのことで、本人承諾のもとインタビューの形式をとらせてもらうことにした。
近藤(con.room代表)
珍しいですね、コンドーさんから声をかけてくれるなんて。それに聞きましたよ、桑江リョウさんに直談判しに行ったんですって⁉︎
タカシ・コンドー
ホントは記者会見で…って話なんでしょうけど、なんか僕の性に合わないっていうか。これでユニット代表を名乗っちゃマズイですよね笑
近藤(con.room代表)
いやいや、千葉失踪の際もThe Bow-Sawをまとめあげたじゃないですか。で、桑江さんには何を告げに行ったんですか?
タカシ・コンドー
ズバリ、桑江リョウとの一騎打ち、それもデスマッチで!
前回大会で、決着をつけるべくリングに上がったものの、シノビが桑江さんを破る瞬間を目の当たりにして嬉しい反面、何か言いようのない気持ちになったんですよね。嫉妬とかショックとかいろいろ入り混じったような…と思っていたら、ダークガインの乱入劇があって。
もしあの事件がなければ、カードが決まる前からシノビを桑江さんにぶつける気でいたんです。これが代表として、みんなを前に出す最善の策かな、なんて。
近藤(con.room代表)
たしかコンドーさんはいつも裏方に徹しながら、ユニットの代表を立ち回ってた印象がありますね。
タカシ・コンドー
お恥ずかしい話で笑
そんな人間が決着つけさせろ!って吠えるのカッコ悪いですよね。そんな時にあの事件があって、自分の本心に素直になってみたんです。ユニットを背負う、みたいな責任を取っ払ってみた時に目の前がクリアになって。
近藤(con.room代表)
そして一騎打ちを!と。
タカシ・コンドー
そうなんです。シノビの一件は抜きにして、シングルでの決着をつけさせてほしいと直接お願いに行きました。ユニットはいまヒーロー、アンチヒーローレスラーも増えて、かなりカオスな状況ですが僕としてはあくまでいちレスラーとして、自分の全てを桑江社長にぶつけたい!と。しかも悔いの残らない形、キレイな試合をするつもりなんてさらさらなくて、あえてデスマッチにこだわりました。
近藤(con.room代表)
ですが、代表としてユニットの行く末も気になるのでは?
タカシ・コンドー
みんなの意志は常に見てます。だからこそ今度の大会だは自分の気持ちを大事にしたくて。真相は分かりませんが、シノビもチーバガインもある種の気遣いをしてくれたみたいで…
それに応えるためにもあえて今度の試合、代表の進退をかけて桑江リョウに挑みます‼︎
近藤(con.room代表)
これは衝撃発言ですね…負けたら、代表の座を退くと?
タカシ・コンドー
はい、今度の大会をもってユニットThe Bow-Sawのあり方を1度リセットします!たとえどんな結果になろうとも、ケジメはつけますよ︎
近藤(con.room代表)
まさかこのやり取りでユニットを揺るがす事態になるとは…解説の席から責任もって見届けますね。
タカシ・コンドー
近藤さんには最初にこの話を聞いてもらいたくて。お時間作っていただいて感謝です!︎
冷静を装って、タカシ・コンドーの話を聞いていたものの彼がオフィスから帰ったあと、ゾクッとくる感覚に襲われた。 いつも俯瞰で見ているような語り口調の彼から自分だけのために「全てを賭けた覚悟」みたいなものを受け取れた数分間だった。